赤ちゃん・子育て 赤ちゃん・子育て

絵本は読み聞かせないとダメなの!? ママパパ885人の「絵本の読み聞かせ」アンケート実施

こんにちは! 編集部のKママです。
赤ちゃんや小さな子どもと過ごす日々の中で、「絵本の読み聞かせ」ってどうしていますか?

最近、書籍の「年間ベストセラーランキング(2024年 日販調べ)」が発表され、そこに、4冊の絵本がランクインしました。
いま、大人も子どもも一緒に楽しめる絵本が注目されていることがよくわかりますね。

「どんなふうに絵本と向き合ったらいいの?」と迷うママパパのために、0歳~5歳のお子さんをもつ885人のママパパにアンケートを実施しました。その結果から、絵本の読み聞かせに役立つヒントをご紹介します。

0歳から5歳までのママパパ885名に聞きました。
読み聞かせの頻度、みんなはどうしてる?

忙しい毎日、他の家庭はどれくらい絵本を読んでいるのか気になりますよね。アンケート結果によると…

Q 絵本で遊んだり、読み聞かせたりするサイクルを教えてください

1位 1日数回 32.1%
2位 絵本ではほとんど遊ばない 24.4%
3位 1日1回 15.4%
4位 週1回くらい 10.3%
5位 3日に1回くらい 9.0%

意外にも「1日数回」が1位! 忙しくても工夫しているママパパが多いんですね。
また、「絵本ではほとんど遊ばない」が2位なのも気になります。回答した半数以上が0歳児のママパパだからでしょうか。まだ、読み聞かせや絵本あそびは早いと思うかもしれませんね。

★アンケートに答えてくれたママパパのお子さんの年齢

・0歳  53%

・1歳  22%

・2歳    11%

・3歳    3%

・4歳    3%

・5歳  8%

ママパパ885名に聞きました
絵本の選びのコツは「年齢に合ったもの」

「どんな絵本を選べばいいの?」という声は、やはり多いものです。今回の調査で、約4割が「年齢や月齢に合ったもの」を選んでいると回答。
最近は本屋さんや通販でも対象年齢の明記が増えて、探しやすくなっています。

Q どのように絵本を選んでいますか?

1位 年齢や月齢にあったもの  40.1%
2位 プレゼントされたもの 16.7%
3位 親が良いなと思ったもの 12.8%
4位 図書館で見て・その他 10.3%
5位 人気の絵本 6.4%

赤ちゃん絵本は、色や絵柄がはっきりして、
動物・食べ物・乗り物・使うものなど、
赤ちゃんの身の回りのものが登場することが多いです。

『あかちゃん あかちゃん』(大泉書店)

1歳から2歳くらいには言葉も少しずつ多くなるので、
オノマトペや真似できるシンプルな言葉が登場する本増えてきます。

脳科学にもとづいた知育絵本
きらきら ぴかぴか』(朝日新聞出版)

3歳くらいになると、短いストーリーも理解するようになります。
また、のりものや動物など好きなものも自分でわかります。

『ぐりとぐら』(福音館書店)

4歳以上の絵本には、登場人物たちの気持ちがわかる
簡単なストーリーものが目立ってきます。

『おかしのまちの おかしなはなし』(フレーベル館)

ママパパ885名に聞きました
「絵本を読んでいても中断して」困ってしまう

わかります! と思わず共感する結果ですね。
子どもと一緒に絵本を読んでいても飽きるのか、途中で他のことをしたり、本から目を離してしまったりすると、「せっかく読んでいるのに」と、もやもやする親は多いでしょう。

Q「読み聞かせるときの悩み」とはどんなことですか?

1位 絵本を読んでいても中断してしまう 14%
2位 良い絵本がどれなのかわからない 12%
3位 その他(食べちゃう・破いてしまう・時間がない・読み聞かせが辛いなど 11%

4位 子どもが興味を持ってくれない
           絵本が高価であまり買えない
           絵本の置き場所が家にあまりない 8%
5位 どの本が好きかわからない 7%
6位 「読みきかせしないといけない」というノルマが辛い
    毎日「読んで」と言われてこちらが疲れる
   時間がない
  「同じ絵本を読んで」と言われて辛い
  こちらが思うよりも絵本を楽しんでいない 5%

【3位の「その他」の内容】

● 口で破って食べてしまう」
● いきなり破ってしまう」
● 強く握りしめすぎてシワになる」

など、小さな子どもならではのトラブルも多いです。「本をきれいに保てない」「時間や気持ちに余裕がない」という回答もありました。
みなさんはどのような悩みがありますか?
悩み多き絵本の読み聞かせですが、それでも努力したいと思うママパパは半数を超えています。それはなぜでしょう……

絵本の読み聞かせは「脳の発達に影響する」に期待78%以上も!!!

ママパパの多くが、絵本に「子どもの脳の発達」や「親子のコミュニケーション」を期待していると回答しています。
絵本には、集中力や想像力を育てるだけでなく、親子の絆を深める力もあります。

Q 絵本の読み聞かせに期待していることは何ですか?

1位 子どもの脳の発達 30%
2位 親子のコミュニケーション 20%
3位 子どもの好きなものを見つけられる13%
4位 子どもの情操教育 12%
5位 子どもの集中力を育む
           物語の先を考える想像力が育まれる 5%
6位 言葉を教えられる
    いろいろな物事を教えられる
        物語の内容を理解できる 4%

絵本の読み聞かせは大変ですが、お子さんへの影響を期待する気持ちが高いようです。
では、乳幼児教育のプロフェッショナルの横山洋子教授に、絵本の読み聞かせの脳への影響につい教えていただきましょう。

絵本の読み聞かせで頭が良くなるのは……本当です!

絵本をじっと見ているだけで
●注意力 ●集中力 ●考える力
が身につきます。ほかにも、
●情緒の安定
●親に対する安心感じと親しみ
が育まれます。
つまり、絵本の読み聞かせで頭が良くなるは本当のことです。

それだけでもすごいのですが、同じ絵本を何度も読んでと持ってくることがありますよね。
大人にはあまり理解できないかもしれませんが、これは
●先を見通す力
●想像力の育ち
があるからこその行動ですから、脳が成長した証ということです。
大人でいえば、テレビ番組の水戸黄門を、毎回同じ展開になるのについ見ちゃうのと同様です。
この絵本が「楽しい」「爽快だ」「登場人物が好き」など、「次はこうなる」と先を読む力が脳で育まれたからです。
次にお子さんが同じ絵本を読んでほしいと持ってきたときに、「また同じのぉ?」ではなく、うちの子、かしこくなっている!とよろこびましょう。

絵本の読み聞かせをしなくちゃいけない!
なんて構えるほど、たいそうなものじゃない

読み聞かせが、脳の成長発達によい影響を与えるからといって、
「読み聞かせなくちゃいけない」と構えると、その圧お子さんに伝わり
「様子がおかしいぞ」「ママパパの顔がちょっとこわい」なんて思うかもしれません。

ママパパの力が入り過ぎると
「そうじゃない」「どうしてわからないの?」「名前はこう」「これはこうやって使うもの」と、絵本をまるで教科書のように使ってしまう場合があります。そうなると、子どもが絵本を嫌いになる可能性があります。

赤ちゃんや小さなお子さんは、はっきりした色や動物や植物や食べ物などの形を見たりするのが好きです。見るとワクワクしますし、「それ見たことある」と感じられると自信につながり、さらに夢中になります。その際、ママパパが
「ウサギさんだね。こんにちは〜」「パンケーキおいしそう〜」
と楽しくワクワクする言葉をかけると、お子さんももっと嬉しくなって、絵本の時間が大好きになるでしょう。

絵本は友達♪
「読み聞かせる」教科書ではなく「読んで楽しさを伝えたい」

わたしは学生たちに、「絵本を読み聞かせる」という言葉を使いません。

「読み聞かせる」ってちょっと上から目線に感じませんか? 
その通りに教えなければいけない教科書のような雰囲気にもなりがちです。

わたしが学生たちに話しているのは「絵本の読み伝え」。
「読んで伝える」または「一緒に見ておもしろさを伝える」です。
どちらも一緒にあそぼう、見てみようという印象になりますよね。
絵本は友達♫
ママパパもお子さんと一緒に! 絵本に癒されたり楽しんだりしてくださいね。

「絵本好き」から「本好き」そして「読書好き」に育てるのが頭の良い子に育てる秘訣

絵本が好きな子は、小学生になって読書好きになる子が多いです。本の中では、たくさんの出会いと学びがあり、本を楽しく読めたら脳が大きな刺激を受け、生きる力を養うことになります。
様々な情報から知識を得て、物事を考えられる脳ができあがるわけですから、かしこくならないはずがありません。これは世界中の著名な教育研究でも証明されています。

【頭のいい子に育てる絵本の読み聞かせ方4つのポイント】

1.絵本は友達

楽しくワクワクできるように親子で楽しもう。
0歳から1歳くらいまでは、文字を読まずに絵を見て楽しむだけでいい
2歳からは添えてある文も「読み伝える」ようにしよう

2.モノゴトを教えるように読み聞かせない・教え込まない

絵本はおもちゃです、教科書ではありません

3.順番通りに読む必要ナシ!

お子さんの興味に反応するように声をかけよう。
お子さんが先にページをめくっても「だめ」「順番通り」と言わず、そのページを楽しもう

4.途中で終わってもOK 

 お子さんがそうしたいならそれでOK。絵本は教科書ではなくおもちゃ。
 おもちゃなら途中で終わっても、また持ってきても大丈夫。

885人のママパパが選んだ!お気に入りの絵本はコレ

最後に、実際に買ってお子さんが気に入った絵本を聞いてみました。
本当に様々な絵本を選んでいただきました。その中でもとくに多かったのがこちらです。

Q お気に入りの絵本を教えてください。

1位 だるまさんシリーズ(ブロンズ新社) 9.3%
2位 しましまぐるぐるシリーズ(Gakken)
    はらぺこあおむし(偕成社) 4.4%
3位 いないいないばあ(童心社)3.2%
4位 くっついた(こぐま社) 2.3%

「だるまさん」シリーズは、赤ちゃんが大好きな絵本

2024年の今年は、「だるまさん」絵本が誕生してから15年。
0歳からのファーストブックとして、日本中の赤ちゃんとママパパから選ばれて愛されている名作です。

「絵本の読み聞かせ」についての内容はいかがでしたか。
横山先生に教えてもらった「読み聞かせの大切なこと」や「ママパパアンケート結果」は、まだまだたくさんあります。

次回は『絵本の読み聞かせのママパパのお悩みを教育のプロが解決!』をご紹介します。また一緒に学びましょう。

■お話を聞いた先生:横山洋子教授
千葉経済大学短期大学部こども学科学科長 
幼児教育学・ことば・保育などの専門家で、月刊保育えほんの監修や劇あそび、言葉あそびの著書も数多く手がけています。

※アンケート概要/対象:親育子育ラボがbabyco会員に向けメールマガジンで実施、期間:2024年12月、N=885(0歳〜5歳の子どもを持つ親

TOP