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パパともあそべる♫ 「はじめての脳育あそび」ふれあい体験が脳の育みに大きく関わってくる

こんにちは、ママパパの皆さん。編集部のKママです!
子どもの成長について考えるとき、親なら「健康に育ってほしい」と思うのと同じくらい「かしこく育ってほしい」と願いますよね。
そのせいか「育脳」や「脳育」という文字を見たり、聞いたりするとつい気になってしまいます。

この2つの言葉はよく似ていますが、じつは違いがあるそうです。

神戸大学名誉教授 臨床教育研究の広木先生(出典:赤ちゃんの知能を伸ばす脳育あそび150:メイツユニバーサルコンテンツ)によると:

  • 「育脳」は、脳を積極的に刺激して発達を伸ばすこと。
    早期教育や特別な遊び方が行われることが多いですね。
  • 「脳育」は、脳の自然な育ちに注目する考え方です。
    子どもの成長は親が思う以上にマイペースに進みます。その成長と脳の育ちの関係を大切につくる育児法です。

文字が逆さになっているだけなのに、考え方が大きく違うのは面白いですよね。
トットットでは、今回「脳育あそび」に注目をしたいと思います。まずは、脳の育ちと赤ちゃんの発達についてちょっと学んでみましょう。

赤ちゃんの成長は「根っこ」を育てる時期

生まれてまもない頃は、植物でいうと「根っこ」を育てるステップです。
この時期には、五感(触覚、味覚、嗅覚、聴覚、視覚)が発達し、それと同時に運動機能もどんどん成長していきます。

赤ちゃんは「さわる」「なめる」で世界を学んでいる

五感と脳の関係については、なんとなく聞いたことがある方もいらっしゃると思います。では、赤ちゃんの五感の中で「触覚」が特別な存在だってことはご存知ですか?
たとえば、赤ちゃんがママの乳首に唇がふれるとすぐに母乳を吸い始めますよね。これは触覚が脳に刺激を送り、自然に体が反応しているからといわれています。

赤ちゃんが何でもさわったり、なめたりする行動にも脳の発達が深く関係しています。
これは「冷たい?」「硬い?」「においは?」といった五感をフル活用して外の世界をすごい勢いで学んでいる最中なんです。

このように、物や人にふれる「触覚体験」が、他の「聴覚」「嗅覚」「視覚」「味覚」を刺激して、物のいろいろな側面の特徴を感じとっていくという性質をもっています。
ですから、「触覚」=ふれる体験は、五感のなかでももっとも大事な存在で、赤ちゃんの脳の発達に重要な役割を担っていきます。

出典:赤ちゃんの知能を伸ばす脳育あそび150(メイツユニバーサルコンテンツ)

親子でたっぷり「ふれあい体験」しましょう

赤ちゃんの脳を育てるには、「ふれる体験」がとても大切ということがわかりましたね。
それでは、赤ちゃんの触覚を意識しながら、親子の心がふれあう遊びをご紹介しましょう。

〈0ヶ月〜2ヶ月の脳育あそび〉

ママパパの顔が見えて声が聞こえるあそびで赤ちゃんをしあわせ気分に

生まれたばかりのころは、授乳以外はほとんど寝ていますが、少しずつ視覚や聴覚が発達し、ママやパパの顔を認識し始めます。1ヶ月を過ぎるとママパパの声にも反応し、2ヶ月のころには呼びかけに顔を向けるようになるでしょう。

『めとめを見合わせて  おはなしあそび』

・赤ちゃんの目を見て名前を呼びましょう。
・新生児の視野は、20〜30cmくらいなので、顔を近づけましょう。
・名前を呼ぶときは、かならず笑いかけましょう。
・「◯◯ちゃんおはよう」「◯◯ちゃんいいお天気ね」と名前を呼びながらお話ししましょう。

『おててふれあい  にぎにぎあそび』

・にぎる行為は新生児の本脳です。
・赤ちゃんの手にママパパの指をのせてにぎらせましょう。
・「つめたいのかな、あたたかいのかな」「やわらかいのかな、かたいかな」と、触覚をたくさん使って、声もかけましょう。

〈3ヶ月〜5ヶ月の脳育あそび〉

からだにタッチしたり、視覚や聴覚を刺激したり

運動あそびを取り入れて首がすわってくると視界が広がり、興味のあるものに手足を伸ばすようになります。
音にも敏感になり、パパやママの声だけでなく、いろんな音に反応します。この頃には「ママだ!」と、自分を大切にしてくれる特別な存在だと感じてくるでしょう。

『ばんざ〜い 腕の運動あそび』

・からだを使った遊びが増えてくる頃です。
仰向けに寝ている赤ちゃんの両手を持って腕を上げたり下げたりします。
・腕の筋肉を伸ばしたり縮ませたりする運動遊びです。
・急に腕を伸ばさずに、少しずつゆっくり腕を伸ばすようにしてください。

『ころころボールにたっちあそび』

・ボールや赤ちゃんがお気に入りのおもちゃを持って誘導し、ママのまわりをぐるりと腹ばいしながら進ませます。
・ボールはゆっくり進ませ、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ離していきましょう。
・自力で手足を動かし前進させることで全身運動にもなります。
・大好きなママやパパと一緒だから楽しくわくわくします。

〈6ヶ月〜8ヶ月の脳育あそび〉

全身を使った触覚あそびでハイハイを応援!

おすわりやハイハイもできるようになると、自分の意志で見たり聞いたり、移動したりして「あれは、なんだろう?」と考えて行動するようになります。また、手や指先を使いたがるのもこの時期からです。ボール、つみき、ぬいぐるみ、箱、みかんなど感触の違うものを選ぶと触覚を刺激することができます。

『はっぱってどんな感じかな?

・お散歩のときなどに大きな葉っぱを赤ちゃんに見せて、「はっぱだよ。みどりいろだね。つるつるしてるよ」など、特徴を話しながら触らせましょう。
・1種類ではなく、大きさも色も手触りも異なるはっぱを赤ちゃんと楽しみましょう。
・いくつかのはっぱをくらべて見せても楽しいです。

『とんねるごっこあそび』

・赤ちゃんが入るくらいの段ボールを用意します。両サイドの入り口を開けて、ハイハイでくぐらせましょう。
・「こっちまでおいで〜」「ばあ!」と段ボールの出口のほうから、赤ちゃんに声をかけましょう。
・せまい場所をハイハイで動くことで、腰や手足の筋肉の発達をサポートします。
・また、からだが段ボールに当たらないように、からだのバランスを考えながら行動する練習にもなります。
・遊ぶときは、かならずママパパが声をかけましょう。大好きな人の顔が見えると赤ちゃんはとっても安心します。

〈9ヶ月〜10ヶ月の脳育あそび〉

指先や手先、全身を使って  考えるあそびをはじめよう!

いままでは、家の中での遊びがメインでしたが、天気の良い日には外に出て、五感を使うことを意識しましょう​。また、少しずつ手や指先を上手に使えるようにもなりますので、いろいろな触り心地のものをさわらせて触覚が刺激され、脳の発達にもつながります。
赤ちゃんの脳の発達に刺激を与えるでしょう。さらに全身運動で筋力もアップしていきます。

『がたがた ゆれま〜す』

・ママやパパの背中の上に赤ちゃんをうつぶせに乗せて、ママやパパがからだを動かしましょう。
・赤ちゃんは落ちないように必死につかまります。これは赤ちゃんが、揺れに対してからだの位置を変えて力の入れ方を工夫しているからです。
・赤ちゃんの様子を見ながら無理なく揺らしましょう。
・赤ちゃんの背中や手足の筋肉作りにつながります。

『なにがはいっているかなあそび』

・紙袋や箱に、赤ちゃんのお気に入りのおもちゃなどを入れます。
・「なにが、はいっているかな?」と声をかけながら赤ちゃんに袋の中を探らせましょう。
・手の感触で想像力を使う遊びです。

〈11ヶ月〜12ヶ月の脳育あそび〉

外遊びや自然とのふれあい体験で五感をたっぷり刺激しよう!

1歳に近くなると言葉に興味を持ち始めたり、つかまり立ちやバランスをとる練習をしながら、
歩く準備をするようになったりします。からだをつかった遊びや外の様子を聞いたり見たりするあそびで、さらに脳の発達を促しましょう。

『まてまてごっこ』

・赤ちゃんの大好きなおいかけっこで遊びましょう。
・「まて~」とやさしく言って、赤ちゃんの様子を見ながら軽く追いかけてみましょう。
・足を早く動かそうとするので、歩行の練習にもなります。
・遊ぶときは、まわりに障害物がないようにしましょう。

『雨の日なあに』

・触覚や聴覚を使って雨の様子を体感する遊びです。
・「ポツポツ」「ザーザー」「パラパラ」など雨の音を言葉にして伝えましょう。
・小雨の日は、軽く雨にあたりましょう。「つめたいね」「ぬれるね」など、雨に触れたときの触感を言葉にしましょう。
・雨のにおいも伝えられるといいですね。

 

触覚体験が赤ちゃんの脳の育みに良いのは間違いありませんが、大切なのは、ママパパが笑顔で赤ちゃんと一緒に楽しく遊ぶことです。
毎日やればいい、ということではありませんので、気をつけてくださいね。

赤ちゃんの成長も脳の成長も少しずつステップアップをしていきますので、自然の成長に合わせて、肌を触れ合わせながら親子で楽しい脳育あそびをしましょう。
きっと親子の信頼が築かれていくと思います。

■引用:
『ママとパパが脳力を育てる!赤ちゃんの知能を伸ばす脳育あそび150』監修:神戸大学名誉教授 広木克行(メイツユニバーサルコンテンツ刊)

■イラスト:なかがわふみ

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